長野県と言えばまだ若かりし二十代の頃に上高地に行った思い出が…(遠い目…)
今回その上高地以来の長野へプチ旅して参りました。
行き先は茅野市!
美しい景色をひと目見るために奥蓼科の御射鹿池への旅です。
奥蓼科【御射鹿池】の巻
長野県茅野市の奥蓼科にある【御射鹿池】。
【みしゃかいけ】と読みます。
この御射鹿池がとにかく美しい景色が広がる場所だということでひと目見たくて長野の山の奥へと行ってきました。
率直に申し上げて。
マジで美しい…
その景色が視界に入ってきた時一瞬で鳥肌が立ちました。
行くと決めてからリサーチのためにいろんなサイトを見るので御射鹿池の景色は写真で何度も見ているわけですが、それでも実際に本物の御射鹿池を目にしたときはっと息をのむほど美しい光景にくぎ付けになりました。
まずはご覧ください。

お天気にも恵まれて素晴らしい景色を目にすることができました!
では、まずアクセスから。
新宿から中央線特急のあずさに乗って茅野駅へ。


乗車時間は2時間ほどです。
茅野駅からまたバスに乗るんですが、このバスが週末のみ一日にほんの3本というレアな路線のためそのバスの時間に合わせて恐ろしく早く出かけることに。
自宅を6時前に出ましたよ。
お父さんのゴルフにも匹敵って感じです(笑)
中央線特急は昨年末に甲府にプチ旅したとき以来2回目の乗車です。
甲府の時は【かいじ】に乗ったので途中の駅もちょこちょこ停車したんですが、今回乗った【あずさ】は八王子のあと甲府までノンストップだったのでひたすら続く心地いい揺れに不覚にも行きからうとうとしてしまい…
八王子まではなんとか覚えていますが、その後すーっと眠りにおちたようで気がついたら山の中を走っていました。

中央線って東京都を出るとほんとに山だらけの景色の中を走るので、日本が山の国だっていうことをしみじみ肌に感じます。
山育ちなので山の景色が珍しいわけではないんですが、今はふだん海を見ることの方が多いので山の中に行くと再認識してしまいますね。
山梨県に入り山と街を交互に通り過ぎながら、甲府に到着。
5カ月前に来たばかりですが、電車から見えた甲府城址がとても懐かしく感じられました。
甲府からさらに山の中へと進みようやく茅野駅到着。

遠くにプチ旅するたびに毎度言ってますが、今回も切符はえきねっとでお得にゲット。
中央線特急は50%オフが終了してしまったので【お先にトクだ値】で30%オフチケットで乗りました。
えきねっとにはお世話になりっぱなしです。
茅野駅はとってもほのぼのとした雰囲気でした。

ここから御射鹿池まではさらに路線バスに乗って行きます。
アルピコ交通の奥蓼科渋の湯線に乗るのですが、ロータリーにあるバス停まで行ったら時刻表の上に何やら貼り紙が…
数日前に大雨が降った影響で?終点まで行くのは不可能となっており途中の〇〇までの折り返し運転となっています、とのこと…
。。。。。
へっ?
ちょ、ちょま…〇〇とはどこなのだ…
と軽くパニくりながらなんとか冷静に〇〇のバス停の位置を確認。
すると終点の渋の湯の一つ手前のバス停までは行くことが判明し、御射鹿池はさらにその手前の明治温泉入口というバス停で降りるので無事にたどり着けることがわかりました。
めっちゃ焦ったーーー
ここまで来てまさかの…と冷や汗をかきましたが一気に安堵。
こちらのバスに乗車しました。
このバスの運転手さんがとてもやさしい方で今回のプチ旅で心に残ったキーマンです。

茅野駅からこのバスに乗ったのはわたしの他にもうひとりだけでしたが、ひとりひとりどこまで行くのか確認してくださって茅野の旅がほっこりスタート。
路線バスなんてふだんは全くと言っていいほど乗りませんが、旅先で知らない街で乗るのはなんだかいいです。
知らない街で知らないバス停の地名をたくさん聞きながら揺られていくのは結構好き。
タクシーでは味わえない情緒というか…
街なかをしばらく行くと徐々に民家がまばらになっていき、山に囲まれた景色へと移っていきました。
途中、もうひとりの乗車していた方が下りたので貸し切りバス状態に…

窓から見える景色が木と空しかないなんとも癒される光景です♬
バスは大自然の中をゆっくりのんびり走って行き、だんだん明らかに上り道を進んでいるのがわかるような傾斜になってきました。
というのも御射鹿池は標高1,500mの高さにあるので前半は徐々にゆるやかに上りつつも、途中からは見た目にも道の傾斜がはっきりわかるくらいのヘアピンカーブになりバスも相当踏ん張りながら上っていました。

そんなこんなでバスに揺られること50分ほど…とうとう御射鹿池のあるバス停明治温泉入口に到着。
あらかじめ調べて御射鹿池が見える側の座席に座っていたのですが、バス停は御射鹿池を通りすぎたところにあるのでバスの中からその景色を垣間見た瞬間ほんとうに固まってしまいました!
すごい景色だってわかってるのに、実際にこの目にしたら言葉にならないくらい感動してしまってもうほっんとに行ってよかった!!

写真ではたぶん伝えきれないです…
この御射鹿池、実は人が造った農業用のため池なんです。
八ヶ岳の水が冷たすぎるためこの御射鹿池でお日さまにあててから麓で稲作に使っているんだそうです。
しかもこのため池を造ったのが、大学の同級生が長野に住んでいるんですがその彼の奥さんのおじいさま達だったと聞いて、御射鹿池が遠くにある美しい景色という幻想的なものではなく地元の人たちの生活に密着した現実世界のものとして一気に距離感が身近に感じられました。
ここに来るまでにもため池はいくつかあったんですが、やはり池を取り囲むように並ぶカラマツの林が何とも言えない景色を作り出していてこの御射鹿池の美しさは格別でした。
農業に使われている池なのでちゃんと水が流れ出る場所があります。
ため池のはじっこにあるここから水が流れていました。

こんな水路になってどんどん流れていきます。

この御射鹿池のすぐそばに駐車場があって他県ナンバーの車も何台も見かけました。
車で訪れている観光客も何人もいて、みなさん思い思いに写真を撮っておられました。
テレビのCMにも登場したり、日本画のモチーフにもなったこの場所は有名な観光スポットなんですね。
自分の目で確かめたくて路線バスに揺られながらこの地までやってきましたが、日本にはわたしの知らない美しい世界がまだまだたっくさんあるんだなぁとつくづく思いましたし、生きている間になるべく多くの景色を見に行きたいと改めて思いました。
幸いお天気に恵まれて、空の青と木々の緑のグラデーションが鮮やかなコントラストを見せてくれました。

路線バスで行ったので帰りももちろん路線バスです。
行きに乗ったバスと同じバスに帰りも乗るようなところなので乗り遅れたらシャレになりません。
バスの時間はしっかりチェックしていましたがバス停はすぐそばなので時間ギリギリまで御射鹿池の景色を楽しみました。
滞在時間は30分ほどですが、まわりには道路と山の景色だけが広がる場所なので御射鹿池の景色を楽しみ写真をたくさん撮っても十分な時間です。
梅雨時期なのにほんとうによく晴れてところどころに浮かぶ白い雲がアクセントになっていました。
見れてよかった!!
バスの時間が近づきバス停へと向かいました。
行きに乗ったバスが行きと同じ運転手さんに運転されて到着しました。

またお世話になります♬
…という気持ちで会釈してそのまま乗り込もうとしたら、明治温泉入口のバス停は始発ではないので整理券をとらなくてはならず「あ、整理券をお取りください」と優しく声をかけられました。
もうすっかり忘れてた…
バスは来た道を下っていき、帰りはあっという間に街についてしまったような感覚でした。

標高1,500mまで上ったので鼓膜がバキバキ言っていて耳の聞こえはだいぶ変な感じでした。
無事に終点の茅野駅に到着して、運転手さんにお礼を言い御射鹿池への旅が終わりました。
帰りの電車まで時間があるので、せっかく信州に来たしお蕎麦と馬刺しを食べたいと思い行こうと決めていたお店に向かうと…
なんと、開店から1時間ほどしかたってないのに「本日は終了しました」のプレートが…
な、なんだと…
お店の中にはお客さんがたくさんいるような雰囲気でした。
超絶人気店かよっ!!
あまりのショックにぼう然でした。
見るとそばにいた赤ちゃん連れのご夫婦も同じ状況らしく他のお店を探してる様子。
もうここで食べることしか考えてなかったので、プランBを持ち合わせていないわたし。
駅から離れていい感じのお店を探すほどには時間はなく、しかもおなかは結構すいていたのでお手軽に駅の近くのお蕎麦屋さんに入ることにしました。

入口にあったメニューを見たら馬刺しもあるみたいだったのでまぁいっかってことで。
天ざると馬刺しをオーダーしました。


やはり地元のお店だけあって、馬刺しはとても美味しかったです。
お蕎麦も細めでしっかり締めてあってのどごしもよく美味しくて満足しました。
せっかく茅野まで来て行きたかったお店に入れず残念でしたが、まぁ仕方ないのでそこはさくっと気持ちを切り替えまた次回に期待します。
中途半端に時間が空いてしまいどうしようかと考えて、そう言えば駅に直結した美術館があるっぽかったなと思い出し行ってみることに。
アートは大好きなので美術館は行ってみる価値はあります。
お蕎麦やさんからだと駅の反対側が美術館になっているのですが、ほんとに駅の通路から外に出ることなくそのまま入ることができました。
市民の施設も併設した立派な建物でした。

美術館では、市民の方の写真展と常設展示の絵画展が行われていてどちらも無料だったので観覧することにしました。
絵画はまったく詳しくなく画家の方も初めて知りましたが、地元の茅野の風景を力強いタッチで描かれたとても大きなサイズの絵がたくさん展示されていました。

ここでまた奇跡的な素晴らしい出会いが!
篠原昭登さんの展示なのですが、その篠原さんご本人の「絵の勉強」についての言葉があってそれが心にとても深く響きました。

この絵の勉強の「絵」を「写真」にあてはめて受けとってこれからも写真を撮り続けていく上でなにか心強い指針をいただいたような、とてもそんな気持ちになってしまいました。
あ〜美術館に寄ってみてよかったなと心底思いましたよね。
駅から直結で行ける美術館なんて初めてです。
ふつう駅に直結してるのは駅ビルですよね。
駅ビルのような華やかな施設はありませんが、駅からそのまま市の図書室に行けたり美術館に行けたりする茅野の街って素敵ですよね♬
御射鹿池の紅葉の景色もまた見たいし、お蕎麦と馬刺しもまた食べたいし、茅野にはまた行きたいです。
超絶久しぶりの長野でしたがいっぺんで大好きになりました。

またね~茅野~♬
プチ旅毎度のことですが、帰りの電車は爆睡でした。
寝たいわけじゃないのに睡魔が強すぎて起きていられませんでした…
ではではまた次回に♬